川の防災についての勉強会@仙台 を開催しました(2017年10月21日)

仙台の鈴木智恵です。おととしに続き、東北地方整備局の皆さんにご協力いただいて、2017年10月21日、気象キャスターネットワーク仙台チームで河川の勉強会を行いました。

平成27年9月の関東・東北豪雨、そして去年は台風10号が観測史上初めて東北地方太平洋側に直接上陸し岩手県岩泉町で甚大な被害が発生、ことしは秋田県で2度にわたる記録的大雨と、東北地方でも雨の降り方が変わってきていることを実感することが多くなってきました。

そこで、まずは水災害予報センターの二瓶センター長から、気象キャスターとして、いのちを守る気象情報をいざ伝えるときにベースになる河川の知識から、東北での水害の現状、住民が主体となって身を守るための対策、タイムラインや水防団の活躍などについてお話をいただきました。水防法改正や細かい情報なども多かったのですが、難しいことは柔らかく、おもしろい情報は奥深くお話いただき、江戸時代からの川の土手づくりや北上川の変遷と地形のかかわりなども興味深かったです。

また、季節ごとの川の話題、東北がまるっと楽しめるツアー、大曲の花火大会を支えた玉川ダムなど東北のダムの仕組み、ダムカードやダムカレー版ガチャなど多岐にわたる内容で、中にはすぐにでも取材におじゃましたいHOTなイベントのご案内も。


知っておくことで伝える情報により厚みが出る、そんな話題ばかり。そしてなんといっても、河川のプロの皆さんと直接お会いしてお話をお聞きする・・・こういう機会って本当に貴重です。このご縁を大事にしながら、今後にしっかりと生かしていきたいと思います。東北地方整備局・河川部のみなさん、お世話になりました。

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仙台の吉田晴香です。先月、岩泉町の見学会で、普段は穏やかな河川が牙をむいた跡を目の当たりにし、あらためて河川に関する防災の勉強をきちんとしなければ、という思いになっていました。そんな中での勉強会。河川のプロにお話を聞ける絶好のチャンスだと思い、参加させていただきました。

まずは、近年頻発している水害とその対応について丁寧な説明をいただきました。ハード面でもソフト面でも、最新技術を用いて地域の実情に合わせた非常にきめ細かな対応をしていることがよく分かりました。印象的だったのが「これまで『何十年や何百年に一度の』という表現をしていた水害が、毎年のように起きている。最大限の想定で対策していかなければならない」という言葉です。大変な危機感と使命感を持っていらっしゃること、ひしひしと感じました。伝える私たちもそのような気持ちでいなければならないと、改めて思いを強くしました。

そして、ダムの仕組みや役割についても詳しく教えていただきました。市民に広くダムを知ってもらおうとする「ダム活」。勉強ではなく、楽しみながらダムを知ってもらおうとする取り組みが、こんなにも広がっているのだと驚きました。

最後に、災害対策室を見学させていただきました。

災害が起こった時に、幹部が集まって対応を協議する、いわば司令塔のような場所です。たくさんのモニターがあり、電話があり、パソコンがあり・・・とても頼もしく感じる場所でした。

河川防災の最前線について話を直に聞けたこと、場所を見学させていただいたこと、本当に有意義な時間でした。たくさんの最新情報を得られたのはもちろんですが、今回得た大きな教訓は「防災については、実際に業務にあたっている方々とも情報を密に交換し、連携して伝えていかなければならない」ということです。このような機会を頂いてできた繋がりを今後もしっかり持続させ、放送に生かしていきたいと思います。